島へ
3日前から日本の最北端、礼文島に来ている。
海の向こうには雲がかかっているが、利尻島・利尻山が見えている。
山でそびえたつ島の姿に視線を誘われる。
毎日のように海岸線、漁師町や岬を歩いている。
風が強いが礼文島にも春は届き、
標高1500M以上に咲くような高山植物が顔をのぞかせている。
例え険しい断崖だろうと命を受継ぐために、花はまとまって咲こうとする。
昨日、香深井という海辺の漁村から森を抜け、
宇遠内へ向かった時に見つけた「ヒトリシズカ」という花でさえ独りでは咲かない。
今日は雪に降られ、身体がびしょ濡れだ。
霧は山を登って、海を渡り続ける。鳥達のように。
羽を休めたければ港へ降りなければならない。
「いつ降りようか?」みんな風任せに考えている。
- 津々浦々 津田さん何処へゆくのでしょう
- 北緯45度31分14秒