美しさといふこと~暮らしのなかの美の行方
季節がいかに厳しくあろうとも、
「美しさ」は美しい掌の内からいつでも受け継がれてゆく。
畑に立つひとりの農夫の温もりから、
野菜がひとつずつ僕らの食卓へ転がり、
ここまでやって来るように。
今日は一冊の本を紹介しておきたい。
『美しさといふこと 水尾比呂志随筆集』用美社/1985年
食物と器とに対する愛情はどうすれば湧いてくるのか。
私には、とてもそんな難問を解決する用意も資格もないが、
もし具体的な方法を言へと強ひられれば、かう答へようと思ふ。
自分の使う器は、自分のいちばん好きなものを誰にも遠慮せずに選ぶこと、と。(本文 ー暮らしのなかの美の行方ー より)
- 搬入作業@メルシャン軽井沢美術館
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