テクノロジーを手放す暮らし

Tsuda Nao in Blog 2013.11.19
しばらくの間「テクノロジーを手放し、暮らすこと」を実践していたこともあって
このblogもご無沙汰しておりました。
だから未だにスマートフォンを使わず、出来る限りは車を頼りとせず歩き、
携帯ですら旅に出掛けている間は眠らせ…..
とにかく風通しのいい場所に身を置いて日々を過ごしていた。
けれど、そんなことを誰かに伝えて始めたわけではなかったので、
「津田さん、最近どこにいますか?」というメールをもらったりして、
「あっ、今は日本にいますよ」という感じになってきていて、
そろそろ色々と報告もしてゆかねばと思っています。

とはいうものの、随分と時間が空いたのでどこから書こうか。
前のblog以降のことで言えば(春以降は)、5~6月はリトアニア、ラトビア
辺りへ行っていた。


7月には福岡で初のトークイベントを開催。本当にたくさんの方が集まって下さった。
感謝しています。何と言ってもイベント後、残ってくれたお客さん達と話が盛り上がり、
お店を出たのが朝の3時頃だったことが思い出深い。
おまけにそこで出会った人達と日をあらため久住へ夏登山にまで行ってしまった。
今思えば、最近まで続いているキャンプ生活はここから始まっている。

8月は沖縄の離島でフィールドワークの続きを行った。
前から沖縄のお盆行事には興味があって、ようやく今年は島の人々の協力を経て
見せてもらえることになった。こちらは新聞記事として少し書かせてもらった。

続けて今夏はアーティスト・イン・レジデンスでスイスに滞在することが決まって
いたので、8月末くらいから一ヶ月はスイスのヴァレー地方にて滞在制作を行った。
このプロジェクトについては今後どういった形で発表にしてゆくかを現地と
相談しているところです。
基本的にはスイス側から助成金をもらっているレジデンスなので、
スイスで展示を行うのはほぼ決定だと思いますが、出来れば国内でも
発表する機会を設けたいと思っている。
まだ出来るかどうか分からないけれど。進展があれば、報告します。

9月~10月にかけてはグループ展の参加が立て続き、塩竈フォトフェスや
GSS展などで展示。
海外では、国際交流基金主催の展示がエストニアとタジキスタンで
それぞれ開催された。
このグループ展はまさしく旅する展覧会のように作品が世界を移動中。
今後もまだまだ続きます。現在はクロアチアにて開催中。

そして10月19日に那須で個展「NORTHERN FOREST」オープン。
正直、旅から旅の日々だったので、よく制作が間に合ったなという感じだった。
暗室のプリントワークから額装、搬入、展示までどこかでスケジュールが
少しでもずれ込んだら無理だっただろう。焼師や職人の方に感謝。
ちなみにオープニングではノルウェーの友人が柳で作られた笛を吹いて
くれたりして、ラップランドの風を思い出したりした。

個展オープン翌日からは再び海外へ。
3度目のブータンへの旅。
今回計画していた旅のルートはなかなか過酷なロング・トレックだったので
準備にはそれなりに時間が掛かったけれど体調万全で出発。
しかし現地ではかなりの人力と馬力が必要だったので、ブータン到着後
ジョモラリ(聖なる山)の望める麓からはガイドとコック二人、
馬11頭(正確には馬とラバを混ぜて)と馬使い、アシスタントという編成で再出発。
小さいながら、キャバンを組んだ状態だった。
撮影は標高5000M峰を越えながら移動の日々。
電気も飲料水も確保し難いヒマラヤの峰を望みながらひたすら歩んでいると、
一日の長さが意外と長い。零下のテントで寝転がりながら、夜は読書が進んだ。
朝の眩しさは太陽が戻ってきた温もりそのものであって、テント越しに
光線で身体をほぐし過ごした。
滞在そのものは18日間だったが、体感としてはスイスの一ヶ月に
劣らないものが残った。
ここで撮影した写真については、来春には東京でその一部を見せることが出来ると思う。
まだ告知は出来ないけれど、春へ向けて企画が動きつつあります。

かなりざくっりとした近況報告になってしまったけれど、今は東京に滞在中。
あっ、正確にはあと数時間でまたヒマラヤのブータン王国へ発ちます。
急な話ですが、特別なビザが取れたこともあり、撮影の続きを。
どうやらそろそろタイムリミットとなるので、
最後に前回のブータンよりスナップをお届けします。
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