(Vague Kobe プレスリリースより)
Vague Kobeでは、写真家・津田直による展覧会「LO−逆さまの杯と杖−」を開催します。
津田はこれまで15年程前よりチベット仏教圏に通ってきました。古来より神仏や自然に対して畏敬の念を持ち、厳しい自然に寄り添うことで信仰や伝統が受け継がれてきた地域を歩き続けてきました。その中で、寺院や僧院、そこに暮らす僧侶や寺院で行われるお祭りなどに目を向けてきました。それは仏教の原点を自らの目で捉え、そこに立ちたいという思いから始まっているといいます。
今回、津田が文化人類学者の知り合いの誘いを受けて向かったのは、ヒマラヤ山脈が聳え立つネパールの奥地、ムスタン。入域許可が必要なムスタン地方に冬の時期に訪れ、撮影した新シリーズ「LO」を初めて公開します。乾いた大地を吹き渡る風、山々の稜線が織りなす連なり、風景の中に溶け込むように佇む仏塔、そして標高の高い土地ならではの澄んだ空気の層——。津田が旅の中で掬い上げた光景が、Vague Kobeの空間で静かに姿を現し、ひとつの風景として立ち上がります。
写真作品を中心に、併せて津田がムスタンへの旅で出会い、手に取った欠片を用いて構成したインスタレーション「逆さまの杯と杖」を展示します。かつて塩を運ぶ道として人びとが往来した土地に蓄積された時間の層が、写真作品と呼応しながら空間に立ち現れ、遠い風景の気配をそっと呼び覚まします。 また、過去に「REBORN」シリーズ(ブータン王国にて撮影)で制作した階調豊かなプラチナプリント作品、特殊な印刷技術を取り入れ、PAPIER LABO.と共同制作した印刷物も展示いたします。
加えて、2025年12月に刊行した写真集『LO』(NEUTRALCOLORS刊)も会場にて紹介・販売します。これまでに津田が制作してきた写真集と異なり、リソグラフ印刷を用いて手作業により、版を重ね多色印刷して作られました。強い日差しを遮るものがなく、砂や風に晒されるムスタンの大地が、そこに手ざわりをもって感じられるような写真集になっています。
ぜひ、展示と合わせてご覧ください。

津田直 展覧会「LO ー逆さまの杯と杖ー」 会期|2026年1月23日(金)ー3月9日(月) 毎週金曜日ー月曜日 12ー6PM 会場|Vague Kobe 兵庫県神戸市中央区海岸通9—2 チャータードビル4F HP | https://tystudio.fr/vague/ ※最新情報はVague KobeのInstagram(@vague_kobe)などでご確認ください。
写真家・津⽥直による展覧会「LO−逆さまの杯と杖−」 の開催を記念し、会期中にトークやミニレクチャーを開催します。 *関連イベント①トーク ⽇時|2026年1⽉24⽇(⼟)14:00‒15:30 登壇者|津⽥直、柳原照弘(Teruhiro Yanagihara Studio/Vague代表) 会場|Vague Kobe 3F 料⾦|3,300円(税込/1ドリンク付き) 事前予約|https://pci.jotform.com/vaguekobe/talk_nao-tsuda ヒマラヤの奥地・ムスタンへの旅で津⽥が体験した時間や⾵景、作品制作のプロセス、そして写真とインスタレーションがVague Kobeの空間に⽴ち上がるまでの思考について、写真家・津⽥直と、Vague代表・柳原照弘が語り合います。
*関連イベント②ミニレクチャー ⽇時|2026年2⽉7⽇(⼟) 14:00‒15:30 ミニレクチャー 15:30‒16:30 交流会 登壇者|津⽥直、加藤直徳(編集者、NEUTRAL COLORS代表) 会場|Vague Kobe 料⾦|2,750円(税込/1ドリンク付き) 事前予約|https://pci.jotform.com/vaguekobe/mini-lecture 津⽥直の新刊写真集『LO』(NEUTRAL COLORS刊)をめぐり、編集者・出版元である加藤直徳を迎え、作家とともに写真集の制作プロセスを紹介するミニレクチャーを開催します。写真作品をリソグラフィーへと変換する⼯程や、特装版に⽤いられた⼿漉き和紙の制作を通して、⾵景と真摯に向き合ってきた津⽥直のまなざしが、どのように⼀冊の写真集へと編み込まれているのかを紐解きます。
NEUTRAL COLORS(ニュー・カラー)| NEUTRAL COLORSとは、独⽴した出版社であり、発⾏する雑誌であり、印刷製本所の名前でもあります。3つは有機的につながります。NEUTRALCOLORSの出版スタイルは、少⼈数が集まって印刷、製本、流通までを⼀貫して⾏うもの。廃棄を前提とした⼤量商業印刷と少部数のインディペンデントの中間(雑誌で5000部/書籍やアートブックで300〜1000部ほど)、経済的に持続可能な中規模出版モデルを⽬指します。
(POST HPより)
POSTではこのたび、写真家・津田直による新作写真集『LO』の刊行にあわせ、展覧会「LO – Risograph Print」を開催いたします。
POSTでは四度目となる津田直の展覧会。2016年には、伊平屋島と伊是名島を被写体とした写真集『IHEYA・IZENA』の刊行・展示を行いました。本作は、北欧のサーメ人を写した『SAMELAND』(2014)、ミャンマー北西部のナガ族を追った『NAGA』(2015)に続くフィールドワークシリーズの一作であり、津田の実践を象徴する重要な作品となりました。
津田は世界各地を自らの足で訪れ、伝統文化や信仰に対する畏敬の念をもって土地と人を観察し、古代から続く自然と人間の関係性を写真を通して捉え直してきました。
新作『LO』の舞台は、ネパール北部の山岳地帯ムスタン。チベット高原と地続きの文化を色濃く残し、1992年まで鎖国状態、2008年まで王国として存在していたこの地域は、現在も入域許可を必要とします。首都 Lo Manthang は標高3,840mに位置し、津田はこの高地で「地上を歩いていないような浮遊感」を覚えたといいます。
約15年前から抱いてきた仏教の原点への関心に加え、少年時代の日課であった早朝登山——自然と静かに交感する身体感覚——が、この土地での体験と重なり合いました。帰国後現像したプリントを見返すなかで、津田はムスタンで感じた身体の浮遊感を思い出します。そして「風景に四角は必要か」という問いに行き着き、宇宙船のキューポラ、逆さにしたバカラの杯のイメージと響き合う、半球型のフォーマットへと至ります。 こうして生まれた写真集『LO』。ムスタンの荘厳な風景と対峙し、自身の感覚を何度も反芻しながら結実した一冊です。タイトルには、「見る」を意味する look の語源 locian、そして撮影地 Lo Manthang の名が重ねられています。
本作は、自社工房を持つ日本のインディペンデント出版社 NEUTRAL COLORS より、2025年12月に刊行されました。リソグラフ印刷によって制作された本書の制作過程で刷られた単色プリントを、本展では一点もののユニークピースとして展示・販売いたします。新作写真集とあわせて、ぜひご覧ください。


【展覧会概要】 Nao Tsuda / LO – Risograph Print 展
会場:POST 〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3 会期:2026年1月16日(金) – 2026年2月15日(日) 時間:11:00-19:00 定休日:毎週月曜日
*トークイベント: 1月17日(土) 15:00 – 16:30(14:30 受付開始) 登壇者:津田直、中島佑介 定員:25名 参加費:1,500円+税(税込1,650円) POST主宰の中島佑介が聞き手となって、今作の撮影地ムスタンへの旅について、また写真集制作時のエピソードなどをお伺いする予定です。 参加をご希望の際は、以下のフォームよりお申し込みください。 https://peatix.com/event/4788229/view ※要予約
*オープニングレセプション: 1月17日(土) 17:00 – 18:30 ※参加費無料、予約不要となりますので、この機会にぜひご参加くださいませ。
「写真集の夜」は写真評論家の飯沢耕太郎さんが新たに立ち上げ、
【イベント概要】 「写真集の夜 飯沢耕太郎オンライン・フォトブックギャラリー」第9回 津田直『LO』 日時:2026年1月9日(金) 22:00〜23:00 ※見逃し配信は行いません。後日、アーカイブ動画を有料で販売する予定です。 ゲスト:津田直 案内人:飯沢耕太郎(写真評論家) 参加料:無料 参加方法:このウェビナー(Webinar)を申し込む ※Zoomウェビナーを利用したオンラインギャラリーです。 WEB:https://www.localknowledge.jp/
『IMA』(2025 Autumn/Winter Vol.44)P.155〜164にて10ページにわたり、新作「LO」の写真とインタビューが掲載されています。新シリーズの初公開となります。
雑誌の詳細は下記よりご覧いただけます。
『IMA』(2025 Autumn/Winter Vol.44) https://imaonline.jp/imaproject/ima_magazine/#google_vignette

