山のサンテグジュペリ
新作の制作をしている。
暗室作業は脳へ新たな回路を築くために必要な作業だ。
ようやく、色目を出してゆく準備も整いつつある。
今はこの集中力を二週間維持させてゆきたい。
制作の最中、姿を消してゆくフイルムがまた一つあるとの情報が入った。
「僕には関係ない」なんてことは言っていられないのが現状だ。
どこかで写真家がもがいている訳で、あくまでも「フイルム」、
そして「手焼き」にこだわる僕らにとっては深刻な時代なのだ。
だが、文句を言っている暇なんてない。
守り、働きかけるだけだ。
力のある有志たちと共に。
今日は最近観たお勧めのDVDを紹介しておきたい。
「星にのばされたザイル」(LES HORIZONS GAGNES)
監督・出演:ガストン・レビュファ(1975仏)
レビュファは生きていたら明日にでも会いたい男の一人だ。
「星にのばされたザイル」は友人でもあるクライマー達と
共にアルプスへの限りない愛を語った山岳ドキュメントで
彼自身が監督を務めている。
台詞は脳裏に深く刻んでおきたい程、ただただ美しい。
(本編より)
IV級のルートを登ろうが
III級のルートを登ろうが決して「背伸びしたクライマー」
であってはならない頭の中にも足にも
指先にも喜びが充満し
つねにバランスよく足で立ち
動作をよく考え
意識した上で決行し
心をときめかし明るく澄んだ
確固とした勇気を持ち
先をよく見越しながら連続させる
要するに登はん中の岩壁と血族関係を結ぶ
自分にふさわしい場所にいるクライマーであることだ
- 横浜でPolaroid展!?
- 暗がりのあかり