引かれた線のこと

Tsuda Nao in Blog 2010.03.09

雨が降っている。
通りには水の路ができる。

流れゆくものがある。
全ては高いところから低いところへと還る。

引力は辿った道を再び示している。
引かれた線は地上に浮かび上がる。

その上に僕らは暮らしている。
幾重にも引かれた線と線の交わるところ。

本当は線を踏んではならない。避けて暮らさねば。
その線は地表を潜り、やがて地面を通り越し、
その先を目指している。

世界には裏側へと繋がっている道がある。
人類はその入口にいつだって立ってきた。

いや少し前の時代までのことかもしれない。
それで果たしてよいのか。

雨が降っている。
僕は旅の準備をしている。
今日も歩く支度をしている。

水路を踏まないように。
流れを留めないように。

つい、散文を書いてみた。
雨続きだが、人によく会っていたからかもしれない。
書き留めておきたいことがあったのだ。

ここ数日色んな場所でお茶をしながら風景を眺めては
家に戻って旅の支度をしている。
今年は制作に専念できる時間を求めている。

ここを飛び出してゆくと全ては勝手に始まってゆく。
作品制作に入るといつだって走りたくなる。
僕は僕を追っかけている。

週末にはソトコトの編集部の方に会い
インタビューを取ってもらった。
新たな試みは、いつでも必要だ。
そこに人間が集まり、行動しつつ組み上げてゆくこと。
それはまとめてゆくことよりも重要なことだ。
今回のテーマは「生物多様性」について。
少し難しい響きにも聞こえるが、今月半ばには
イベントなどの詳細も告知できると思う。

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